理科教育
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理科教育

 豊富な理科実験2014年春の理系進学率37.8%(5年間平均で35%以上)中学1年で50回、高校1年で30回の理科実験。文理選択時までの実験を充実させ、得意・不得意で決めさせないように指導をしています。
低学年では身近なものを題材とすることや(例えば校内の植物の観察)、実験を行うことで学んできたことを実感できるよう工夫しています。
中学1年では専任2名で担当するようにしており、生徒一人ひとりをよく把握、指導するよう努めています。
中学2年・3年は物理・化学・生物・地学の4分野全てを専門とする教員が担当していることで、高校へのつながりを意識したより高度な内容に触れるようにしています。
高学年になれば学んできたことから、実験の結果や観察したものに意欲的に取り組むようになります。
高校1年では、物理基礎・化学基礎・生物基礎をそれぞれ2単位ずつ必修となり、高2以降は選択しやすくなっています。また、それぞれ各8回程度の実験を行い、レポートを課しています。目の前で繰り広げられた現象を説明すること、そこから何かを考えることで、考える力を養っています。
高校2年以降では、大学進学を意識した授業となりますが、上記のことは問題文の読解、記述や計算過程を記すことにもつながり、さらに鍛えることで、大学受験へと対応していきます。
 普連土学園では全生徒が、自然科学の基礎(素養)を身に付け、論理的に思考できるようになること、中でも理系に進む生徒には大学での専門的な学び、研究に対応するための土台と、強い探求心を身につけるための授業を行っています。

実験

 理科の実験頻度でいえば高校1年時には平均して週1回、物理・化学・生物いずれかの分野の実験を行い、レポートにまとめます。中学では学年や分野によって回数は異なります。参考として昨年度中学1年と高校1年で行った実験・観察の一覧を掲載いたします。
実験
2017年度 中学1年 理科 実験・観察一覧
No. 題名 種類 目的
1 モノの見え方 供覧 赤シート、緑シートを用いて"見える"とはどのようなことか、を知る。
2 光の三原色 供覧 赤.緑.青の三色を"混ぜる"ことで、様々な色を作りだせることを知る。
3 分光計をつくる 生徒 白色光が"数種類の色の光"が混ざったものであることを観察する。太陽光と蛍光灯の光の違いを観察する。
4 分光計をつくる 生徒 白熱電球と蛍光灯、LEDの違いを観察する。
5 鏡の性質 生徒 鏡を用いて、鏡像、反射の法則を学ぶ。
6 昔のカメラって? 生徒 凸レンズを用いて、カメラを作成することで、カメラの構造を知る。
7 紙ホイッスルをつくる 生徒 音の"波長"の長さと"高低"の関係を考察する。
8 弦をはじくと? 供覧 弦の"太さ""長さ""弾く強さ""張る強さ"と、出る音の"高低""大小"の関係を確認する。
9 "かさぶくろロケット"をつくる 生徒 物体に力がはたらいたときの現象(物体が変形する、物体を支える、物体の運動を変える)を確認する。
10 ばねの伸び 供覧 フックの法則の確認。ばね定数kの計算をする。つり合いの力の確認をする。
11 模型ヨットをつくる 生徒 模型ヨットを作成する過程で、浮力について考察する。
12 紙トンボをつくる 生徒 紙トンボの飛ぶ原理から、作用・反作用の法則を知る。
13 ストローを触れずに動かしてみよう! 生徒 静電気とは何か? 静電気力について、電荷と斥力・引力の関係を学ぶ。
14 直流と交流 供覧 LEDの性質を利用して、直流電流と交流電流の違いを観察する。
15 身の回りの電気製品 生徒 コンデンサーのはたらき、LEDの性質を知る。
16 モーターをつくる 生徒 電流と磁力の関係を学ぶ。
17 実験器具の使い方① 生徒 メスシリンダー・ガスバーナー・ろ紙の折り方・試験管の基本的な使い方・ピペットの取り扱い方など、基本的な実験器具の使い方を学ぶ。
18 実験器具の使い方② 生徒 実験器具の使い方練習。実験記録の書き方を学ぶ。
19 密度と"浮く""沈む" 供覧 密度と"浮く""沈む"の関係を確認する。
20 状態変化と体積 生徒 液体⇔気体、液体⇔個体の変化の際の、体積変化と密度を観察する。
21 状態変化と温度 生徒 状態変化と温度変化の関係を観察する。グラフの書き方を学ぶ。
22 混合物の分離(蒸溜)減圧沸騰 供覧 蒸溜の原理と蒸溜装置の仕組みを学ぶ。大気圧によって、沸点が変化することを知る。
23 酸素の性質 生徒 酸素の発生方法、水上置換、性質を学ぶ。二股試験管の使い方を学ぶ。
24 二酸化炭素の性質 生徒 二酸化炭素の発生方法、下方置換、性質を学ぶ
25 アンモニアの性質 生徒 アンモニアの発生方法、上方置換、性質を学ぶ
No. 題名 種類 目的
26 水素爆鳴気
アンモニアの噴水
供覧 水素の可燃性、酸素の助燃性について確認する。
アンモニアの性質を確認する。3種類の噴水を観察し、色の変化の違いを考察する。
27 水溶液の性質 生徒 溶解熱や溶解度、炎色反応、溶けた溶質が水溶液中に均一に広がっているなど、水溶液の一般的性質の確認をする
28 炎色反応 供覧 数種類の炎色反応を観察する。炎色と含まれている成分の関係を確認する。
29 この水溶液は何? 生徒 数種類の水溶液の性質の違いを知る。水溶液の性質の調べ方の確認をする。
30 溶ける?溶けない? 生徒 水と油に対する物質の溶解性を観察する。洗剤(活性剤)の意味を知る。
31 溶解度と再結晶 生徒 溶解度と温度の関係を学ぶ。再結晶の方法を知る。
32 校内の植物観察 生徒 スケッチの仕方を学ぶ。どのような場所にどのような植物が生息しているか。
33 花の解剖 生徒 花のつくりを学ぶ。
34 顕微鏡の扱い方 生徒 光学顕微鏡の扱い方を習得する。
35 茎の観察 生徒 茎断面のプレパラートを顕微鏡で観察する。
36 シダ・コケの観察 供覧 種子をつくらない植物のからだのつくりを知る。
37 コケテラリウムの作成 生徒 身の回りの苔の採集や観察を行い、理解を深める。
38 細胞の観察 生徒 タマネギの表皮を顕微鏡で観察する。
39 脊椎動物の比較 供覧 脊椎動物の骨格標本でからだのつくりを比較する。
40 太陽について 生徒 遮光板や太陽望遠鏡を使って太陽を見る。
41 三球儀 供覧 天体の日周運動・年周運動について理解を深める。
42 プラネタリウム 供覧 家庭用プラネタリウムを使って星の動きを理解する。
2017年度 高校1年物理基礎 実験・観察一覧
No. 題名 種類 目的
1 フックの法則 生徒 フックの法則の確認。ばね定数 k の計算をする。グラフの書き方の確認。
2 弾性限界 生徒 輪ゴムを使って、フックの法則に従わない場合を調べる。
3 等加速度運動 生徒 台車の等速度運動と自由落下による等速度運動を測定する。
4 気柱の実験① 生徒 気柱の基本振動・3倍振動・5倍振動を測定、図に表す。
5 気柱の実験② 生徒 開口端補正の測定。
6 光に関する諸実験 生徒 光の屈折・全反射における臨界角の測定。スペクトル・偏光・散乱の観察。
7 霧箱 生徒 霧箱を作成し、α線の様子を観察する。
8 力学的エネルギー保存 生徒 斜面上の物体と振り子の運動を比較し、エネルギー保存の条件を確認する。
9 電気パン 生徒 ジュール熱によってパンを焼き、要したエネルギーを計算する。
10 ばねを伝わる波 生徒 バネを伝わる波の様子を観察する。
11 波形の観察 供覧 シンセサイザーを用いて正弦波・三角波・矩形波を聞かせ、その波形をオシロスコープを用いて観察する。
12 縦波と横波 生徒 バネを用いて縦波と横波を観察する。
13 波の干渉 生徒 バネを用いて波の干渉を観察する。
14 固定端反射と自由端反射 供覧 ウェーブマシンを用いて固定端反射と自由端反射の様子を観察する。
15 定常波 供覧 ウェーブマシンを用いて定常波の様子を観察する。
16 定常波 生徒 バネを用いて定常波を観察する。
17 反射・屈折・回折・干渉 供覧 平面波の反射.屈折.回折.干渉を観察する。
18 音と波形 供覧 楽器・シンセサイザーの音をオシロスコープを用いて観察し、波形と音の大きさ・高さ・音色の関係を説明する。
19 音の干渉 供覧 2つのスピーカーから出た音の干渉を観察する。
20 うなり 供覧 音叉によるうなりの観察。
21 共鳴 供覧 音叉、オルゴール等を用いて共鳴の観察。
22 弦振動 生徒 モノコードを用いて、弦振動の音の高低と張力・弦長の関係を確認する。
23 倍振動① 生徒 モノコードを用いて倍振動の観察。
24 倍振動② 供覧 ストロボを用いて、倍振動の様子を詳細に観察する。
25 気柱の振動 供覧 気柱に発泡スチロール球を満たし気柱の振動の様子を観察する。
26 ヤングの実験 供覧 ダブルスリットによる干渉縞の観察。
27 回折格子 供覧 回折格子による干渉縞の観察。
28 凸レンズによる実像 生徒 凸レンズを用いて実像を観察する。
29 凹レンズによる虚像 生徒 凹レンズを用いて虚像を観察する。
30 ジュール熱の観察 供覧 シャーペンの芯に電流を流し、ジュール熱が発生していることを説明。
31 熱機関 供覧 蒸気機関の観察。
2017年度 高校1年化学基礎 実験・観察一覧
No. 題名 種類 目的
1 物質の状態変化 生徒 蒸発・凝縮による体積変化を観察する。
2 いろいろな化学反応 生徒 様々な化学反応を実際にみて理解を深める。
3 溶解実験 生徒 溶解について理解を深める。
4 中和滴定 生徒 中和滴定の実験操作・用いる器具の使用方法を学ぶ。
5 酸化剤と還元剤の反応 生徒 様々な酸化、還元反応を行い理解を深める。
6 酸化還元滴定 生徒 酸化還元滴定の実験操作・用いる器具の使用方法を学ぶ。
7 電気分解
電池
生徒 電気分解を行い、その観察結果から原理を考察する。
いくつかの電池を作成し、その結果から原理を考察する。
8 反応熱で目玉焼きをつくる 生徒 化学反応による反応熱について学ぶ。
2017年度 高校1年生物基礎 実験・観察一覧
No. 題名 種類 目的
1 顕微鏡の使用 生徒 顕微鏡操作方法の確認。
2 植物組織の観察(プチトマトを用いる) 生徒 プレパラート作成(非染色)方法の習得 細胞の基本構造の確認。
3 任意の試料を用いた顕微鏡観察 生徒 試料の種類に応じたプレパラート作成方法を知る 試料の種類に応じた顕微鏡操作の工夫。
4 モーリッシュの死環(アオキの葉を用いる) 生徒 タンパク質の熱変性の確認。
5 酸素反応 共覧 酸素反応の特徴(最適温度.最適pH.基質特異性など)の確認。
6 DNA模型の作成 生徒 DNA分子の立体構造の理解。
7 DNAの抽出 生徒 DNAの存在確認。
8 細胞分裂像の観察 共覧 核分裂時の染色体の状態の確認。
9 盲斑の確認 生徒 眼球の構造の理解(盲斑の存在確認) 脳における視覚の発生の確認・考察。
10 錯視図形 生徒 脳における視覚の発生の確認・考察。
11 ブタ眼球の解剖 生徒 眼球の構造の理解。
12 ブタの脳の解剖 共覧 脳の構造の理解。
13 多様な生物の分類 生徒 生物の多様性の理解・系統分類の概念と概要の把握 自分の知る生物を70種挙げ、系統樹に当てはめ、分類する。
14 系統樹の作成 生徒 系統進化の概念の理解 系統樹の作成・読解方法の習得。
15 遺伝子突然変異シミュレーション 生徒 一塩基置換・欠失・重複の突然変異の影響を理解する。
16 カラダ地図の作成 生徒 ヒトの各臓器の所在・機能の理解。
17 免疫反応のカスケード図の作成 生徒 免疫反応の全体像の理解 免疫系細胞の相互作用とその流れの理解。
担当教員
担当教員 松浦 良知

担当教員からのメッセージ

 興味・関心があれば生徒は積極的に授業に参加するようになるので、興味を持たせることが第一だと考えています。興味・関心があり、基本が身についていれば考えることや自分で説明をすることで、論理的に考える道筋を身に付け、新たな発見がさらなる興味・関心へつながります。 実験・観察をはじめ、自然科学の歴史、はては教員の環境問題の話など、興味・関心を引き出す為の題材を多く準備しています。学んだことをフルに用いて考察することにより、より深い理科の楽しさを感じることが出来ます。
 中学入試では用語もただ覚えるだけでなく、言葉の意味をしっかりと理解するように努め、自然現象や実験を考察する際には因果関係(原因と結果)や比較(違いは何か)を意識してほしいです。
計算問題では、自分のたてた式で導かれるものは何か? 表やグラフではどのような関係性があるのか、考えながら見てほしい。そして何より身近に感じられるように、目にした自然現象を考えたり調べたりして、興味・関心を向けてほしいと思っています。
 普連土学園で理科の楽しさを一緒に感じていきましょう。自然科学の理を一緒に考えていきたいと、理科教員一同、願っています。